先代の皆様が築き上げた積み上げにより、いまの伊那酪農業協同組合があります。ここ3年、新型コロナウイルスで始まり、ロシアによるウクライナへの侵攻、世界のグローバル化、AIの進歩による情報の拡大、個人情報の流出など大きな出来事がありました。
当組合も合併当時347戸の組合員が10周年では183名、20周年の時には99名、 30周年では49名、 40周年では27名でした。
10年前は乳牛頭数 (経産、 未経産、育成含め) 1,690頭、 生乳販売量10,074トン。 昨年は2,047頭、生乳販売量 12,841トンとなりました。
酪農家戸数は減少しましたが乳量的にはクラスター事業の活用もあり100頭以上規模5戸と、組合員の減少はあっても多頭化する組合員が増頭しながら乳量の確保ができました。
ここ3年は、新型コロナウイルスの発生によりインバウンド消費の減少や国際的な流通が変わり、 購入飼料の高騰、 配合飼料に対する異常補填金の交付、副産物価格の下落、 その他経費のアップ、 また高齢化等から今までにない厳しい酪農経営を体験し、 今まで国・県・行政機関の皆様には適切なご指導をいただき、 系統組織の皆様には暖かいご支援をいただき、またお取引をいただいている関係の商社の皆様には、 なみなみならぬご協力をいただき厚く御礼申し上げます。
これからも厳しい酪農界と予測されますが、 昨年の期中の乳価値上げ、本年4月には学乳、8月には値上げと明るい兆しが見えましたが消費動向には不安もあります。 世界情勢も不安定な部分もありますが、今までの経験を活かし、足腰の強い酪農経営を仲間と共に進んでいきたいです。
令和5年11月
代表理事組合長 小松 平一